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楽問のすすめ

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犯罪
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社会学的視点を持たぬ人は、社会で起こる出来事の原因を狭い範囲で、一つの視点から捉えがちのように感じる。
例えば、殺人が起こったら、悪いのは常に殺人者で原因もそこにあるから、殺人者を死刑にすべき、というような考え方。
一つの人間の行動でも心理学的、生物学的、社会学的など様々な視点から捉えることが出来る。そしてそれに合わせて結論も変わる。
またそれぞれの学問の分野の中にもたくさんの別の意見がある。

そういう事を少しでも考慮して物事を捉えようとすれば、殺人者が何故殺人を犯したのか?という疑問から発展させていけるだろう。


以下本の部分的まとめ

町の割れた窓をそのままにしておくと治安が悪化する。何故なら割れた窓をほったらかしにしているということは、その地域の公共の取り締まりがきちんとなされていないと人々が考え、犯罪したい人は実行に移し、他の人は治安が悪くなったからそこから出て行き、負のスパイラルに陥る。
だから小さい犯罪を厳しく取り締まることで大きな犯罪の発生を予防できる。

犯罪起こす原因として、その人の生活環境、経済状況が挙げられる。

労働者階級の犯罪、窃盗、強姦、殺人などは厳しく取り締まられる一方で、ホワイトカラーのおこす経済犯罪などはゆるくみられている。

刑務所は犯罪を学ぶ大学
刑を強くすると、それを恐れて犯罪を起こそうとする際の歯止めとして効果があるが、服役中にその罰の強さから、社会に対してより恨みを持つようになるなどで更生する効果は期待できない。

逆に罰が強くないと、気軽に犯罪できると考える。しかし、服役中に自分の犯した罪によって他人にどのような影響を与えているか見せてあげる事などをすることで、社会に復帰してから再犯する可能性を下げることが出来る。

すべての女性は強姦の被害者とも言えるという意見がある。
何故なら直接強姦にあっていなくても、普段の生活で夜道に一人で歩かないようにするなど、強姦に遭わないように行動を制限されるから。これは多くの男性は考えない心配ごとである。

階級によってライフスタイル、好みが変わる。例えば経済資本が同じでも文化資本が違えば行動は変わる。

先進国では労働者階級の生活水準は高くなっているが、資本主義のせいで資本家はそれ以上にうんと富を得ている。何故なら労働者階級や中流階級の人が自分の利益を得ようとする活動が同時に資本家の資本のぞうかに貢献しているから。

ブルーカラーの収入は時にホワイトカラーの下の収入を越えるが、仕事内容は単調で退屈。当人らも仕事を道具として活用している。